山田塗装のあゆみ

Yamada TOSO history

第五章

未来

酒田市北港緑地からは山形のシンボル「酒田港」を
一望できる

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変わらないもの、変えていくもの

弊社のおもな事業は鋼橋塗装です。
橋は、人やモノの移動になくてはならない、
重要なインフラの一つ。
長く安全に橋としての機能を維持するためにも、雨水と酸素、
凍結防止のために撒かれる塩化ナトリウムによる腐食から
鉄骨を守る塗装が欠かせません。
つまり私たちの仕事は、人々の暮らしや経済を守る
仕事といってもいいでしょう。
そのような責任と使命をもって事業に取り組む姿勢は、
今も昔も、そしてこれからも変わることはありません。
しかし、時代とともに鋼橋塗装のあり方は変化しています。
環境問題を考慮した塗料や工法、
新たに制定されるルールなど、
塗装業界においても持続可能な社会に向けての
取り組みがなされており、それらに柔軟に対応しながら
進化し続けることも、鋼橋塗装に携わるものに
求められる資質であると考えています。

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限りある生命だからこそ
社会のために

創業者の、こうと決めたら譲らない頑固さと、
激しい気性に涙を流した社員も少なくありませんでした。
周囲からは、「あんなうるさい社長によく社員がついているものだ」と
不思議がられたそうです。
ですが、創業者をよく知る人たちは、表面に見える厳しさをはるかに上回る深い愛情をひしひしと感じていました。
温かな目で、社員を、会社を、そして地元や日本の未来を見つめ、
よりよきものになるよう全力を尽くし、そこに大きな喜びを感じていた創業者。
そのことがうかがえる言葉が、かつて創業者が寄稿した
専門誌に残されていました。

「人間の一生は実に短い一瞬である。
そのうちでも健康で働ける時間はまたそのほんの少しである。
その少しの間を完全燃焼できる人こそ
幸せであると私は固く信じて止みません。
みずから進んで地域に優しく、未来へ汗して燃焼する姿が
全社員に満ち溢れているのが我が社の姿であります。
素敵な社員と素晴らしいお客さま、それは私のなによりの宝であり、
自慢の種でもあります。」

限りある生命だからこそ社会のために──。

創業者が残してくれた信念と情熱を、いつまでも伝え続けていきたいと考えています。

Afterword

あとがき

創業者・山田進が仕事を通じて
社員に教えてくれたことは、
つらいとき、苦しいとき、
心が折れそうなときに支えてくれた智慧でした。
この智慧を、現在そしてこれから
弊社で働く人々に伝えたいと、
「山田塗装のあゆみ」を制作するに至りました。
そこでおおいに参考にさせていただいたのが、
伊藤惣三郎氏が執筆された
弊社創業五十周年記念誌です。
創業者の哲学が育まれた生い立ちなどが
丁寧に綴られた同誌があったからこそ、
創業者の智慧というバトンを
次世代につなぐことができました。
伊藤氏をはじめ、同誌の編纂に
携われたすべての方々に、
この場を借りて心からお礼を申し上げます。